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内向的実践家ガンディーから学んだこと

最近昼食を取りながら「ガンジー自伝」(中公文庫、2004年)を読んでいます

 

そこで大変学んだことがあったので、みなさんに紹介します

 

マハトマ・ガンディー(本名:モーハンダース・カラムチャンド・ガーンディー)は1869年にインドに生まれ、イギリスにて弁護士になった後、南アフリカに渡ります。そこで受けた差別的な待遇が、彼を白人至上主義との戦いにかりたてました

 

インドに帰国後、同国の独立に奔走します。しかし残念なことに、インド内部の宗教対立(ヒンドゥー教イスラム教)を鎮めることができず、1948年、イスラム教徒の青年に暗殺されてしまいます

 

そんな歴史上まれに見る政治指導者のガンディーですが、実はとっても内向的で演説やネットワーキングが苦手だったそうです

 

例えば、話し合いの時に自分の意見を言えなかったりだとか、下宿先でたくさんご飯を食べたいと言えずに毎日空腹であったというエピソードが自伝に書かれています

 

内向型人間というと、意志薄弱で、他人の意見に流されやすいというイメージを持ってしまいがちです

 

しかしガンディーは、自らの信念を貫くという強さがあり、そこが魅力だと思います。まさに私の好きな柳のような生き方をしていました

 

例えばこんなエピソードがあります。ガンディーはイギリスに留学する前に母親と「肉を食べない」という約束を交わします。しかし、イギリスではほとんどが肉料理で、野菜料理も美味しくありませんでした

 

そこで下宿先の友人からは肉を食べるように、来る日も来る日もつぎのように説得されます

 

無学のお母さんの前や、こちらの状況を知らないところで誓った誓いに、どのような値打ちがあるだろう。それは誓いなどといったものじゃない(「ガンジー自伝」p73)

 

しかしガンディーはそんな友人の忠告に感謝すれども、菜食主義を守り抜きました。その後、幸運なことにロンドン市内でベジタリアンのお店を見つけることができたのです。その時の嬉しい気持ちは次のように表現されています

 

それ(野菜食の食堂)を見たとき、わたしの胸は、幼児がほしいほしいと思っていたものを手にしたときに感ずる喜びと同じような喜びでいっぱいになった。(「ガンジー自伝」p77)

 

ガンディーは母との誓いを守り、そしてその努力は見事に報われたのです

 

大学院では、批判をされたり他人と比較して自信を失いそうになる瞬間が数限りなくあるでしょう。そんな時でも「大学院で一番の修士論文を書く」という自己実現の目標をために、折に触れてこのガンディーのエピソードを思い出そうと思います

 

色々と妥協せざるをえないことが多い時代となっていますが、皆さんも「これだけはゆずれない」という信念を持ち、それを他者へのリスペクトを込めつつも守る生き方をされてみてはいかがでしょうか

 

 

ガンジー自伝 (中公文庫BIBLIO20世紀)

ガンジー自伝 (中公文庫BIBLIO20世紀)